能勢電鉄7200系電車(のせでんてつ7200けいでんしゃ)は、能勢電鉄が2018年に導入した電車である。阪急電鉄から譲受した7000系と6000系の改造車で構成される。
導入の過程
2015年 - 2016年にかけての、阪急5100系の譲受による1500系の置き換え完了後、引き続き阪急5100系の譲受による1700系の置き換えが計画されていたが、消費電力量の面で課題があった。そのため、1700系の代替車両は阪急7000系・6000系に変更して省エネルギー化を推進することとなった。
2015年、阪急7000系7021Fに組み込まれていた6000系6671・6681が7000系の7551・7581に差し替えられ、6000系の6671・6681は休車となった。一方、2016年3月に7000系7025Fの2両編成が休車となった。この7025Fの中間に6671・6681の2両を組み合わせ、 7025-6681-6671-7125 の4両編成となった。これが7200系最初の種車となった。2017年3月25日未明に正雀車庫から西宮車庫に回送、4月7日未明に新開地駅経由で阪神尼崎工場に回送され、阪神車両メンテナンスで能勢電鉄向けの改造が行われた。2018年2月に尼崎工場を出場し、正雀車庫へ回送後に阪急京都線内で試運転を実施した。改造に伴って車種構成も変更され、Mc-T-T-M'c からMc-M'-T-Tc となり、車両番号も 7200-7230-7280-7250 (7200F)となった。同月に平井車庫への回送を経て能勢電鉄平野車庫へ回送した。
2019年5月13日に、7016Fを改造した7201Fが、2021年3月31日には、7026Fを改造した7202Fが7200Fと同様の改造工程を経て能勢電鉄平野車庫へ回送された。
2024年3月15日に、7036F・7037Fを種車とした7200系第4次車の導入がYouTube上で発表された。
導入時の改造
制御装置・主電動機は能勢電鉄初のVVVFインバータ制御と同期電動機を採用、乗り心地の改善と省エネルギー化を図った。
ワンマン運転に対応し、前面・側面の行先表示器が幕式から顧客が自由に8色選択して製造されるセレクトLEDに変更、前照灯はLED化、車内の照明もLEDとなった。車内には液晶ディスプレイ (LCD) の案内表示器が設けられ、両先頭車に車椅子スペースを設置、座席は袖仕切りを大型化、緊急時の避難用はしごも搭載された。阪急車両におけるワンハンドル車両のワンマン対応工事は今津線・甲陽線の6000系以来となる。
営業開始前にマルーンと上部のアイボリーの間に金色のラインが入る。阪急電鉄の車両と区別しやすくするための金帯は、1世紀をこえる能勢電鉄の歴史と継続を、また、金色は輝く沿線の未来を表現している。金帯は、乗務員室用扉の上部で帯を折り返していて、能勢電鉄のイニシャルである『N』を表している。運転台後部側面には「N7200」のロゴが入った。
7201Fではわずかな仕様変更がなされている。外装面では客用ドアの窓が阪急7000系リニューアル車同様の縦長のものに、ドア開時に点灯する車両側面の表示灯が阪急1000系と同様のものになった。内装面では乗務員室内の車掌台の仕切り板が切り欠けになり、中間車にイベント列車用のAC電源コンセントが設置された。
運用
能勢電鉄線の普通列車で使用される。
2017年度は7200Fが竣工し、2018年3月19日に営業運転を開始した。2019年度は7201Fが竣工し、5月18日に営業運転を開始した。2021年度は7202Fが竣工し、4月10日に営業運転を開始した。
編成
2021年4月1日現在。()内は旧車番。
脚注




